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『予定』9

―14―

2011年6月23日(木)







男は、無性に苛立っていた。

あの日から、
男が彼女のパソコンにメッセージを残した日から、
もうすぐ1週間が過ぎようとしていた。

しかし、
彼女は今日も、同じ電車の、同じ車両の、同じ位置に立っていた。
何かに怯える様子もなく、
彼女は、平然と佇んでいた。

週が明けた月曜日、
ひょっとしたら、この電車に乗って来ないのではないかと思ったが、
彼女はやって来た。

そして、
火曜日も、水曜日も、今日も、
彼女に変わった様子など全く見受けられなかった。




おかしい・・・

男は、自分の愚行を棚に上げ、
分析を始めた。

あんな事をされて、平気な女がいるだろうか・・・

いや!
そんな事はありえない・・・

だったら、どういう事なんだ・・・

もしかしたら、
彼女は、犯人が俺だと気付いているのではないか・・・




男は、
過去に、欲望や期待で押しやった、これまでの腑に落ちない点を、
もう一度、思い出し始めた。



俺が初めて電車で声を掛けた時、
気味悪がって避けた万里香は、
何故か次の日からも、同じ場所に立っていた・・・

そして、初めて彼女の部屋に侵入を試みた日、
万里香はベランダから俺を目撃した筈だった・・・

なのに、その直後、
万里香は何の警戒もする事無く、ジョギングへ出掛けた・・・

さらに、
そんな時に、万里香は部屋の鍵を落とした・・・

そして!
狂気とも言うべき、先週末の行為を受けて尚、
今、ここで、万里香は平然としている・・・




改めて振り返ると、
おかしな点が多過ぎる。

男は、混乱した。
いくら考えても、合点のいく答えが浮かばない。







程無くして、男は、
ひとつの決断を下した。







直接、会って確かめよう・・・
 それしか、無い・・・








仕事を終え、家に帰った男は、
スケジュール帳を開き、
まだ空欄になっていた、明日の『予定』を書き込んだ。







2011年6月24日(金)
 俺は万里香の家を訪れた。
 そして、直接万里香に会って、
 万里香の気持ちを確かめた。









―つづく―
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